予防歯科・歯を削らない、痛くない治療　さくま歯科医院　千葉船橋　下総中山の歯医者｜下総中山駅徒歩２分

加齢とともに、歯を失う方が増え、義歯（入れ歯）を使用する機会が多くなります。しかし、義歯の適切なケアを怠ると、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。
特に高齢者にとっては、義歯を清潔に保ち、正しく使用することが、誤嚥性肺炎の予防や食事の安全性向上にもつながります。
ここでは、高齢者の義歯ケアと誤嚥性肺炎を防ぐためのポイントについて詳しく解説します。

義歯を清潔に保つことが誤嚥性肺炎予防につながる

誤嚥性肺炎とは、口の中の細菌が誤って気管や肺に入ることで発症する肺炎のことです。高齢者は嚥下機能（飲み込む力）が低下するため、特に注意が必要です。
誤嚥は完全に防ぐことは困難です。高齢者に限らず、日頃より若い方でも誰もが少しは誤嚥をしていると考えられています。しかし、免疫力により肺炎の発症に至らないで済んでいるのです。しかし、誤嚥で気管に多量の食渣、細菌・ウイルスなどが入れば、免疫が低ければ肺炎を引き起こしうるのです。

義歯の清掃が重要な理由
義歯には食べかすや細菌が付着しやすく、適切に清掃しないと細菌の温床になります。これらの細菌が誤嚥によって気管に入り、肺炎の原因となることがあります。

義歯を清潔に保つためのポイント
・毎食後、義歯を外して流水で洗い流す
・専用の義歯ブラシを使い、しっかり磨く
・義歯用洗浄液に浸して除菌する
・歯ぐきや舌も清潔にするために、やさしくブラッシングを行う
・口腔内の乾燥を防ぐためにこまめに水分補給をする

食べ物の選び方や嚥下トレーニング

義歯を正しく使い、しっかり噛んで飲み込むことは、健康を維持するために非常に重要です。
しかし、義歯を使用している高齢者の中には、「噛みにくい」「飲み込みにくい」と感じる方も少なくありません。

食べ物の選び方
義歯を使用していても、適切な食事選びをすることで、しっかり噛んで栄養を摂ることができます。
・硬すぎるものは避ける（ナッツ類、硬い肉、フランスパンなど）
・小さく切る・刻む（野菜や肉は細かく刻んだり、煮込んで柔らかくする）
・適度な粘度を意識する（とろみをつけることで飲み込みやすくなる）
・義歯でも噛みやすい食品を選ぶ（豆腐、煮魚、やわらかい野菜、卵料理など）

嚥下トレーニング（飲み込む力を鍛える） 誤嚥を防ぐためには、嚥下機能を維持することが大切です。
簡単にできるトレーニングを紹介します。

①「ごっくん体操」
1. 口を大きく開けて「あー」と発声（5秒間）
2. 次に「いー」と言いながら口角をしっかり横に引く（5秒間）
3. 「うー」と唇を突き出しながら発声（5秒間）
4. ①〜③を3回繰り返す

②「嚥下ストレッチ」
1. 首をゆっくり前後に動かしてストレッチ
2. 唇を閉じた状態で舌を口の中でぐるぐる回す（左右5回ずつ）
3. 水を一口含み、軽くのどを引くようにして「ごっくん」とゆっくり飲み込む
これらのトレーニングを継続することで、飲み込むための筋力を鍛え、誤嚥予防につとめましょう。

高齢者が義歯を快適に使うための工夫

義歯が合わない、噛みにくい、痛みがある場合、そのまま放置せず、適切な調整や対策を行うことが大切です。

義歯の違和感を減らすためのポイント

• ・装着直後はやわらかい食事から始める
  　最初のうちは無理をせず、スープやおかゆ、豆腐などの柔らかい食べ物から慣れていく。
• ・口の中の乾燥を防ぐ
  　唾液が少なくなると義歯が動きやすくなるため、水分補給をこまめに行う。
• ・義歯の定期的な調整を行う
  　長期間使用すると合わなくなることがあるので、半年に一度は歯科医院でチェックを受ける。
• ・正しい義歯の装着方法を身につける
  　義歯安定剤を活用することで、ズレを防ぎ、しっかりとフィットさせることが可能。

まとめ

高齢者の義歯ケアは、ただ義歯をきれいにするだけでなく、誤嚥性肺炎の予防や食事の楽しみを維持するために非常に重要です。
義歯を清潔に保つこと、適切な食事選び、嚥下トレーニングを取り入れることで、より快適で健康的な生活を送ることができます。
さくま歯科医院では、患者さん一人ひとりに合った義歯のケア方法や誤嚥予防のアドバイスを行っています。
「義歯が合わない」「食事がしにくい」などのお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

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